軍事的な締め付けは、日本や周辺国があわや有事かと緊張させるほど強力なものです。
その一方で、金正恩氏を有能であると持ち上げたうえで、適切な条件が整えば、北朝鮮が渇望してきた交渉の場を設ける、と発言しています。
適切な条件は、当然ディールの材料でもあるので、今から交渉で決めてゆくものです。値切りと一緒で、着地点が見えてしまえばディールはおしまい。着地点の探り合いはこれからですから、マスコミが適切な条件を詮索するのはおかしな話です。言うはずがない。言ったら、ディールは終わりです。
トランプ氏の言っていた、権力闘争を勝ち抜いた金正恩氏は相当の策士であるという見方が、私には新鮮なものでした。ついついマスコミから流される狂人的な見方に流されてしまいそうになります。その方が、北朝鮮はもうすぐなくなる、危険もなくなる、という安易な楽観論に引き付けられてしまうからです。
しかし、親族さえも粛清して権力を維持するその姿は、確かに冷静に考えればトランプ氏の見方のとおりです。
トランプ氏も、マスコミが流布するイメージよりも、相当策士なのかもしれませんね。
歴史が動こうとしています。
100年後に、トランプ氏は北朝鮮との平和を実現して織田信長のような勇者として扱われるのか、それとも第3次世界大戦を引き起こした最悪の大統領として扱われるのか、ディールの行方が気になるところです。