そこで、以前から関心のあったFP学会に参加してきました。9/16(土)に第18回のFP学会が慶應義塾大学の日吉キャンパスにて開催されました。
私が参加したパネルディスカッションは、以下の3つでした。
(1)金融政策の動向と今後の金融資本市場
(2)フィデューシャリー・デューティ
(3)ESG投資
いずれのパネルディスカッションでも、専門家の方が数名報告をされて、その後で質疑応答をする形で進行しました。
その中で心に残ったのは、以下の話題でした。
・3L:低金利(Low yield)、低成長(Low growth)、低インフレ(Low inflation)、すなわち低温経済の状況と閉塞感が世界中で強まっている。日本だけの現象ではなく、2000年以降の主要国の経済は同じような状況にあり、日本がフロントランナーとなっている。
・日本のインフレ率は石油価格に左右されるため、昨今の石油価格下落が影響によって金融政策の効果が出ていない。また、高齢化のもとでは金融政策及び財政政策の効果が減少するため、日本のインフレ率が上がらないのは構造的な問題でもある。年功序列賃金を改めて生産性移に応じた賃金として若年層の賃金を引きあげるとともに、定年後も長く働ける社会がインフレ目標の達成には必要である。
・資産運用においては、為替はゼロサムでありボラリティが大きく公正価格もないため投機的な性格を有しており、株式、債券と組み合わせを考える必要がある。債権は為替ヘッジをした国債の運用を基本として、リスクは株式で取ることが考えられる。株式については変動が大きいため、為替ヘッジは不要である。外国の国債は為替ヘッジをすると日本の国債よりも金利が下がる場合があり、注意が必要。
・フィデューシャリー・デューティは、投信等の顧客本位の業務を目指すものであり、金融庁が7つの方針を示し、各社が自社の取り組むを公表している。手数料等の明確化、重要な情報のわかりやすい説明等がうたわれている。
いずれも大変興味深く有意義でした。また機会があれば参加したいと思っています。